アプリバナー

美容成分事典【美白美容成分:コウジ酸/カモミラET】


美白有効成分として厚生労働省に認可されるには厳しい条件があります。2022年現在で、約20種類ほどが認可されています。認可された美白有効成分が配合されている化粧品は、メラニンの生成を抑え、シミ、そばかすを防ぐ・日焼けによるシミ・そばかすを防ぐ・美白との表記が認められており、医薬部外品として販売することができます。

シミができるメカニズム


①紫外線などの刺激により、シミの発生源であるメラノサイトに「メラニンを作りなさい」という指令が出されます。
②その指令を受け取ると、メラニンを産生する酵素のチロシナーゼが活性化してチロシンと出合い次々とメラニンを産生します。
③産生されたメラニンは、メラニンのかたまりであるメラノソームとなって、メラノサイトの突起の先端(ケラチノサイトの近く)へ輸送されます。
④メラニン(メラノソーム)が表皮の奥のケラチノサイトに渡され蓄積されます。この過剰なメラニンがシミへとつながっていきます。

美白化粧品の選び方

美白有効成分はシミができるメカニズムの、どの段階に、どのようにアプローチするのかでそれぞれ異なります。
まずはシミができるメカニズムを知り、自分の目的に合った有効成分が配合されているものを選ぶことが大切です。また、一つではなく複数の美白有効成分が配合されている製品も多数あり、シミができるメカニズムのいくつかの段階にそれぞれアプローチできるため、シミ部分への効果にとどまらず、肌全体を多角的にブライトニングする効果が期待できます。

美白有効成分〈コウジ酸〉

コウジ酸は1907年に日本で発見されました。味噌や醤油、日本酒づくりに欠かせない、麹菌由来の成分です。酒蔵で働く杜氏(とうじ)の手が、白くなめらかで美しいことから、「美肌効果があるのでは?」と研究が進められ、三省製薬が開発し、1988年に美白有効成分として承認されました。

コウジ酸の特徴

コウジ酸はシミやそばかすの原因となるメラニンを生成する酵素(チロシナーゼ)を抑える働きがあります。チロシナーゼは、銅イオンを持っていることで活性化しメラニンを過剰に作り出しています。コウジ酸の作用は、チロシナーゼからその銅イオンを奪い取ることで、チロシナーゼの活性を抑えメラニンを作らせないというものです。シミの元に直じかに効き、メラニンを作らせない美白有効成分です。
また、コウジ酸は他の美白有効成分と比べて分子量が小さく、メラノサイト(シミの発生源)までしっかり届いて、シミ・そばかすを防ぎます。

コウジ酸のその他の効果

美白以外の効果の一つとして挙げられるのが抗糖化作用です。“糖化”(とうか)とは、タンパク質や脂質が体内の糖と結びつく現象のこと。年齢を重ねるにつれ糖化しやすく、肌の老化が進みます。このことが肌の黄ばみ、くすみの原因にもなっているのです。コウジ酸には、糖化の原因となる物質の発生を抑える作用があるため、肌の黄ぐすみを防ぎ、透明感ある美肌づくりにも効果があります

美白有効成分〈カモミラET〉

カモミラETは、花王の申請によって1998年に美白有効成分として承認されました。カモミラET開発当時、多くの美白有効成分がチロシナーゼ抑制に作用するものでした。そこでシミができるメカニズムの、「メラニンを作りなさい」という指令がメラノサイトに届かなければ、メラノサイトの活性を先回りで抑えてメラニンが作られなくなるという考えのもと研究を重ねたのが花王でした。

カモミラETの特徴

原料であるカミツレ(カモミール)は、炎症を鎮めるハーブとして古来より珍重されていました。カモミラETは、カミツレ(カモミール)の花から、スクワランという油分を使って抽出した植物由来の美白有効成分です。シミができるメカニズムの「メラニンを作りなさい」という指令をメラノサイトの外側でブロックし、メラニンが過剰に生成される前の早い段階でシミ・そばかすを防ぐ効果が認められています。

カモミラETその他の効果

シミを防ぐのはもちろん、すでにできてしまっているシミを徐々に薄くしていく作用もあり、予防だけでなくシミ改善にも活躍します。
また、保湿・消炎・血行を良くするなど、様々な効果を併せ持っています。ニキビの炎症を抑え、ニキビ跡になるのを防いでくれるので、ニキビケアの化粧品でもよく配合されています。

コウジ酸配合の人気アイテム

コスメデコルテ ホワイトロジスト ネオジェネシス ブライトニング コンセントレイト[医薬部外品]40ml/16,500円

出典:コスメデコルテ

2023年1月16日発売
2004年に誕生したホワイトロジストは発売以来、話題を集め続けて今回でなんと7代目。日本の伝統コウジ酸とバイオテクノロジーの融合により、コスメデコルテが作り上げた、最新の美白美容液です。メラニン生成細胞を狙い、次々と増え続けようとするメラニンにアプローチすることで、メラニンの生成を抑え、シミ・ソバカスを未然に防ぎます。シミをもとから抑え込み、潤いと透明感があふれる肌へ。

ワン バイ コーセー メラノショット W[医薬部外品]40ml/5,830円

出典:ワン バイ コーセー

2023年2月16日発売
世界初のシミ発生源解析技術で、シミ部位では、メラニンは発生源から遠く離れた場所まで拡散し次々に増えていくことを発見。コウジ酸がシミ発生源に直に効き、増えつづける未来のシミまで防いで、曇りのないクリアな素肌を守り抜きます。
※ ヒト皮膚組織内のメラニン色素を蛍光で可視化

カモミラET配合の人気アイテム

エスト ホワイトニングエフェクト アドバンスドエッセンス[医薬部外品]30g/11,000円

出典:エスト

花王独自の美白有効成分カモミラETが、メラニン発生源の“増殖”と“活性”をWブロックすることで、メラニンが過剰に生成される前の早い段階でメラニンの生成を抑え、シミ・そばかすを防ぎます。クリームのようなしっとりテクスチャーが肌にのせた瞬間に、美白有効成分カモミラETが表面密着しすばやく肌の奥のメラニン発生源まで届けて効かせます。

ソフィーナiP ブライトニング美容液[医薬部外品]40g/6,380円

出典:ソフィーナiP

2022年3月12日発売
目に見えるシミになる前、増える前に先回りブロックするシミ対策美容液。有効成分カモミラETが、シミの発生源にアプローチ。コクのあるクリーム状の美容液が、みずみずしくすっとのびて、肌に潤いを与えながらメラニンが過剰に生成される前の早い段階で抑制し、シミ・そばかすを防ぎます。

最後に

今回は美白有効成分の中から2つの成分にスポットを当てて詳しくご紹介しました。美白有効成分はシミができるメカニズムの、どの段階に、どのようにアプローチするのかでそれぞれ異なるため、一品だけではなく違うブランドの美白有効成分と併せて使用することでより相乗効果が得られやすいです。今年はぜひ美白成分に着目してながらアイテムを選んでみてくださいね!

COSMEbiトップページ » ピックアップ特集 » 美容成分事典【美白美容成分:コウジ酸/カモミラET】